アスピレーターとは?
アスピレーターとは?
手軽に減圧環境が得られる器具/装置です。
アスピレーターとは、水の流れによって気体の吸引・排気を行なう器具や装置のことで、エゼクターとも呼ばれています。アスピレーターで得られる真空度は水の蒸気圧に依存するため、水温によって異なります。例えば、水温 20℃ であれば23.7hPa の真空度が得られます。
アスピレーターの原理
水道の蛇口に直接取り付け、水道水を流すと一部流路が狭くなっている噴射口付近の圧力が下がり、吸引口から空気が吸い込まれる。
※ベルヌーイの定理「流れの早いところは 圧力(気圧)が低下」
水道蛇口直結式アスピレーター
ノンフロン小型低温水循環装置(クールエース) |
低温恒温水槽 ユニエースバス |
- 水道蛇口直結式アスピレーターのメリット・デメリット
メリット
●水道があれば手軽に減圧環境が得られる。
●非常に安価。
デメリット
●到達真空度は水の蒸気圧以下にならない。
●絶えず水道水を流し続ければならない。
●溶媒を吸引した場合、そのまま下水に排水される。
金属アスピレーター AS-2型
データ
■到達真空度(水道水による実測値)
水 温 | 15℃ | 30℃ | |
到達真空度 | hPa | 14.6 | 39.9 |
Torr | 11 | 30 |
※到達真空度は、水の飽和水蒸気圧を限界としますが、水道水は溶存ガスや不純物を含むため、実際には数hPa高い限界値となります。
※当社の金属アスピレーターはこの限界値まで到達できるように設計されています。
※到達真空度は水圧196.1kPa(2kg/cm2)での実測値です。
加圧循環方式アスピレーター
- 加圧循環方式アスピレーターのメリット・デメリット
メリット
●蛇口の無い所、水道圧が低い所でも使用可能。
●吸引した溶媒などを垂れ流しにしない。
デメリット
●到達真空度は水の蒸気圧以下にならない。
●モータ発熱などで水温が上ると、真空度が悪くなる。
●溶媒を吸引した場合はタンク内に溜まるため排水処理が必要。溜まった溶媒により真空度が悪くなる。
アスピレーター A-1000S型
データ
■到達真空度(水道水による実測値)
水 温 | 5℃ | 10℃ | 20℃ | 30℃ | |
蒸気圧 | hPa | 9.2 | 12.9 | 23.7 | 41.8 |
Torr |
6.9 | 9.7 | 17.8 | 31.4 |
※到達真空度は溶存気体や水に溶存する有機溶媒などにより異なります。
クーリングアスピレーター
クーリングアスピレーターのメリット・デメリット
メリット
●冷却水の外部供給と減圧を同時に行える。
●アスピレーター槽の冷却を安定して行えるので、到達真空度を高めることが可能。
●アスピレーター槽と冷却水槽は分離・独立しているので(下記、二重槽構造の模式図ご参照)、吸引により有機溶媒を含んだ場合でもアスピレーター槽の水は廃液処理可能。
デメリット
●アスピレーター槽単体のA-1000S型と比較すると、割高になる。
クーリングアスピレーター CA-1116US型
データ
■到達真空度(水道水による実測値)
水 温 | 5℃ | 10℃ | 20℃ | 30℃ | |
蒸気圧 | hPa | 9.2 | 12.9 | 23.7 | 41.8 |
Torr |
6.9 | 9.7 | 17.8 | 31.4 |
※到達真空度は溶存気体や水に溶存する有機溶媒などにより異なります。
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