撹拌(かくはん)装置とは?

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様々な容器内の液体をかくはん、まぜる装置!

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容器に直接取付が可能な小型機種や、高トルクで広い回転速度範囲の耐圧防爆機種、研究・開発用のトルクメータ付き機種など、さまざまなシーンに対応した撹拌機をラインアップしております。

主な用途

重合反応等の撹拌、合成反応等の撹拌、晶析反応等の撹拌、恒温水槽の温度分布を均一にするための撹拌、液・液混合の撹拌、固・液混合の撹拌、試料の溶解・混合等の撹拌、気体分散のための撹拌、少量試料の撹拌、滴定用の撹拌

幅広い用途に対応するEYELAの撹拌機・マグネチックスターラー
粘度が高い試料まで幅広い範囲の液体の撹拌には、モーター駆動シャフトとインペラによる撹拌機(スターラー)。
粘度の低い液体、蓋をしたまま密閉した容器内、試験管等の小さい容器内の撹拌には、容器内のマグネットの入ったテフロン撹拌子と本体内部のマグネットと同期して撹拌するマグネチックスターラーが使えます。マグネチックスターラーは、加熱しながらの撹拌が可能な機種、少量から大容量まで撹拌が可能な機種など各種機種をご用意しております。幅広いラインアップより、ご用途に合わせて機種をご選択いただけます。

装置の動画をお届けします

▶正転・反転時の撹拌状態

軸合せの必要がない、直接取付け可能な撹拌機のご紹介

 

マグネチックスターラーRCX型 強力撹拌が行なえるスターラーをご紹介


離れた位置でも安定した撹拌が行なえるスターラー

         
         
         
         

 

         
         
         
         

 

ノンフロン小型低温水循環装置(クールエース)

         
         

 

低温恒温水槽 ユニエースバス

 
         
         

 

粘度一覧表

水が標準液で粘度は1となります、撹拌する対象の液体がどの程度の粘度なのか、判断する目安として以下の表をご利用ください。

物質名 温度(℃) 粘度(cP=mPa・s)
アセトン、ヘキサン 20 0.322
酢酸エチル 20 0.449
トルエン 20 0.586
ベンゼン 20 0.65
20 1
ニトロベンゼン 20 2
アニリン 20 4.4
灯油 20 10
濃縮乳酸菌飲料 24 31
サラダ油 23.5 65
トマトジュース 24 77
ダイナモ油 20 100
とんかつソース 24 640
ひまし油 20 1000
物質名 温度(℃) 粘度(cP=mPa・s)
蜂蜜 21 1300
ケチャップ 24 1800
コンデンスミルク 21.5 2000
いちごジャム 23 6000
マヨネーズ 23 8000
靴クリーム 20 12000
海苔の佃煮 23.5 13000
コールドクリーム 23 18000
加圧シリンダー油 20 25000
練ハミガキ 20.5 30000
チョコレートトッピング 21 38000
ポマード 21 45000
高分子 ~100000
ケイ酸ソーダ1級(水ガラス) 20 240000

※ cP(センチポアズ)をcS(t センチストークス)に換算するにはcPを比重で割ってください。

撹拌トルクの求め方

適正な撹拌機を選定するにあたっては、液を撹拌するための 十分なトルクを持った機種 を選ばなければなりません。このトルクを求めるための要素と計算方法の概略は以下のようになります。
SI単位系でトルクはN・mですが、ここでは計算を簡略にするためにkg・cmで説明します。

■トルク、回転速度、粘度の関係

※2~5Lビーカー使用 (μ≦6000cPでは5Lビーカーと10L円筒容器使用)
※平羽根タービン、湾曲平羽根タービン、ファンタービン
※翼径d=75mm、Hp/H=0.27~0.68 (Hp:槽底からの翼高さ、H:液高)
※液容量V=1.6~5.5L、d/D=0.33~0.70、H/D=0.44~1.2
※角度付きファンタービン、湾曲ファンタービン、修正ファンタービン、
※マリン翼プロペラの場合は約30%トルクが小さくなります。

■トルクを求める

❶ 撹拌液量(V)mL
❷ 容器直径(D)cm
❸ 回転速度(n)rpm
❹ 液の粘度(μ)cP
❺ 羽根径(d)㎜

 

 

 

❻ 液の高さ(H)cmの確認
❼ 容器の底部から羽根までの
高さ(Hp)cmの設定
❽ 羽根径(d)mmの設定

 

❻の求め方、確認の仕方
液の高さ(H)=撹拌液量(V)/((容器直径(D)/2 )2×π)=D×0.44~1.2    この範囲内に収まっていること。

❼の求め方、確認の仕方
羽根までの高さ(Hp)=H×0.27~0.68   この範囲内に設定する。

❽の求め方、確認の仕方
羽根径(d)=D×0.33~0.70   この範囲内に設定する。

❾必要トルク(χ)=(負荷)×(d)3×(n)3×μ))/((75)3×(n)3×μ)

負荷=グラフの液の粘度(μ)から必要なトルクの値を読む。
75=グラフで使用している羽根径。

❿この計算で求めた値に安全率を1.3程度とみて
 得られた数値はχ×1.3(kg・cm)となります。

※ ただし、容器にバッフル(邪魔板)があったり、液の粘度が10cP以下の場合、100mmの羽根で撹拌するときは乱流状態になるので、式の3乗を5乗にして計算する必要があります。

ここでkg・cmをN・mに換算します。
1kg・cm≒0.098N・m

以上で求めるトルクの数値が得られます。

■計算・選定例

高分子溶液を少ないワット数で撹拌したい場合
Q:どの程度の粘度で、何L位ですか?
A:約100000cP位の粘度です。量は1L程度。
Q:容器の形と寸法は?
A:円筒形で直径120mm位、深さが150mm位。
Q:回転速度は何rpmでお考えですか?
A:100rpm程度。

❶溶液(V)=1L=1000mL ❷容器直径(D)=120mm
❸回転速度(n)=100rpm     ❹液の粘度(μ)=100000cP(グラフ参照)です。また、
羽根径は容器に合せて設定します。→❽
❻液の高さ(H)= 1000/(((12/2)2)×3.14)= 8.8cmとなり、この数値は 12×0.44~1.2=5.28~14.4 に収まります。
❼羽根までの高さ(Hp)=8.8×0.27~0.68=2.38~5.98cmです。
❽羽根径(d)=120×0.33~0.70=39.6~84mmであり、50㎜に設定します。グラフを読むと(100rpm)の時の負荷は5.8kg・cmですから、
❾必要トルク=(5.8×(50)3×(100)3×100000)/((75)3×(100)3×100000) =1.72kg・cm
❿安全率を1.3程度みて
 1.72×1.3=2.24kg・cmとなり、SI単位に換算して
 2.24×0.098=0.22N・mとなります。
これにより ZZ-1100・1200・1300型シリーズが該当します。

撹拌機ZZ型シリーズ機種選定

さまざまなシーンに対応する4タイプをラインアップ

        ZZ-1000                                  ZZ-1010                            ZZ-1020                          ZZ-2121

回転速度範囲、最大トルク、4機能タイプから機種を選択してください。

回転速度範囲(rpm) 最大トルク(N・m)

 

 

仕様対応機種

 

 

50~3000 0.098 ZZ-1000
ZZ-1000S

モータ出力35W、正回転、ドリルチャック装備
(Sタイプは撹拌棒1本、撹拌翼マリンタイプ1個付属)

ZZ-1010 モータ出力35W、手締めコレットチャック装備、反転機能 ZZ-1020 モータ出力35W、手締めコレットチャック装備、自動反転機能、外部入・出力、トルク表示(%5段表示)
20~1200 0.245 ZZ-1100
ZZ-1100S
ZZ-1110 ZZ-1120
10~600 0.49 ZZ-1200
ZZ-1200S
ZZ-1210 ZZ-1220
5~300 0.98 ZZ-1300
ZZ-1300S
ZZ-1310 ZZ-1320
20~1200 0.392 ZZ-2121 モータ出力80W、手締めコレットチャック装備、自動反転機能、外部入・出力、トルク表示(%5段表示)
10~600 0.784 ZZ-2221
5~300 1.57 ZZ-2321

 

マグネチックスターラーの選定

粘度、撹拌子、容器組合せシステム、液温度の条件を検討して選択します。

左:RCH-1000(デジタル設定、回転速度範囲:50~1500rpm、温度調節範囲:Max.310℃、撹拌容量:20L(水))+BBS-3HLD+フラスコアダプター 

右:RCH-3(ボリューム設定、回転速度範囲:50~1500rpm、温度調節範囲:Max.300℃、撹拌容量:50mL~3L(水))+BBS-1HLD+フラスコアダプター

 

 

 

 

 

 

 

 

 

RCX-1100S   ボリューム設定、回転速度範囲:50~1600rpm、撹拌容量:10mL~20L(水)

RCX-1100D   デジタル表示、回転速度範囲:50~1600rpm、撹拌容量:10mL~20L(水)

■マグネチックスターラー回転数と粘度の関係

以下のデータは参考です。実際に撹拌ができるかどうかは選定する撹拌子によって変化しますので、試してからご使用ください。


条件

・標準粘度液:JS2000、JS160000 250mL
・試料容器:50mL 試料フラスコ(ナス型)
・撹拌子:φ8×13㎜(オクタゴン型)
・室温 20℃、100V 50Hz

 

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