よくあるご質問
当社製品の選定・操作・メンテナンスの疑問解決の参考にしてください。
濃縮装置・ロータリーエバポレーター
有機溶媒を常圧下で捕集する装置です。
DPE型は減圧装置の排気側にある冷却器で溶媒を捕集します。減圧による沸点降下がないので、ロータリーエバポレーターでは捕りきれなかった有機溶媒を常圧下で捕集できます。(一部、低沸点溶媒を除きます)
- 減圧下で捕集(1次捕集)
ロータリーエバポレーターの冷却器による、減圧下捕集。真空度によってサンプル温度と冷却器温度との温度差が小さい場合には、有機溶媒の種類によっては十分に捕集できず真空ポンプから排出されてしまうことがあります。
- 常圧下で捕集(2次捕集)
DPE型による常圧下捕集。常圧では一部の低沸点溶媒を除き、サンプル沸点と冷却器温度との沸点の温度差が大きいのでロータリーエバポレーターでは捕りきれなかった有機溶媒を捕集できます。
濃縮装置用 溶媒回収ユニットDPE型を使用する場合はDPE型からです。
冷却水をロータリーエバポレーターの冷却器側から流した場合は、蒸留による熱交換で冷却水が温められてDPE型側に流れるので、DPE型での捕集効率が落ちてしまいます。一方、DPE型から流した場合には、DPE型での熱交換は殆どないので、ロータリーエバポレーターの冷却器での熱交換効率が落ちることがありません。
サンプル量にもよりますが、冷却トラップ装置を取付けることをお奨めします。
サンプルが液体から蒸気になると体積は膨大に膨張します。それを減圧ポンプだけで排出させるのにはかなり無理があります。冷却トラップを使用することで蒸気を再び液体や固体に凝縮させますので、減圧ポンプは気体のみを排出させることが可能となり減圧を保つことが容易になり、濃縮を促進させます。
吸着カートリッジは消耗品なので、およそ3ヵ月が交換の目安になります。
サンプルの種類、運転状況、吸着する量により、吸着カートリッジ(活性炭フィルター)の寿命は異なります。
濃縮方法と濃縮時間です。
試験管エバポレーター TVE型と遠心エバポレーター CVE型は減圧による濃縮、吹付け式試験管濃縮装置 MGS型は常圧による濃縮です。
[試験管エバポレーター TVE型]
減圧状態で、試料容器を直接水浴で加温する蒸発促進効率の高い方法で、この中で一番速く濃縮が行なえます。
> 試験管エバポレーター TVE型
△減圧バイブレーション温水加温
[遠心エバポレーター CVE型]
減圧状態で試料容器を輻射熱で加温します。一度に多本数の処理ができるので、取扱いが容易です。
> 遠心エバポレーター CVE型
△減圧遠心輻射熱加温
[吹付け式試験管濃縮装置 MGS型]
常圧でエアーや不活性ガスを直接試料に吹付けることで試料内水分を蒸発させます。省スペースで多本数の処理ができることと、機械的可動部がないので、故障の少ない装置です。
> 吹付け式試験管濃縮装置 MGS型
△常圧吹付け式アルミブロック加熱
冷却水循環装置(チラー)
check1~9で確認してください。原因を特定できます。原因の特定ができなかった場合は修理が必要となります。最寄りの営業所又はアイラ・カスタマーセンターまでお問合せください。
- テクニカルサービスセンター一覧 営業所一覧 アイラ・カスタマーセンター
設置環境等によって選定していただきます。
水冷式では、装置からの発熱・騒音・排風が少ないことからクリーンルーム、恒温室、空調能力が低い部屋などへの設置をお奨めしています。
- ※空冷式、水冷式の違いについては、こちらを参照ください。
純水とは一般的に0.1~0.01mS/mの範囲の電気伝導率をもつ水のことを言います。純水の精製過程でイオン交換樹脂を使用して得られた純水(イオン交換水)の場合は、装置に使用している部品やシール材を侵食することがあり、使用できる機種が限定されてしまいます。CA-1115F・F2型、CA-2600F・F2型では上記のイオン交換水でも支障なくご使用いただけます。精製水や軟水、蒸留水などで前処理にイオン交換樹脂を使用していない場合には、CA-1115B型、ヒータ付のNCC-3000C・3000D型、NCC-3100C・3100D型などもご使用いただけます。
掃除の方法を動画でご紹介しています。
加温能力と循環能力です。
HS型のヒータワット数で、循環先被加熱部への希望加温温度・到達時間が足りるかどうか、搭載している循環ポンプの循環流量や吐出圧が足りるかどうかの確認が必要です。
- 選定に必要な要素
熱量計算や循環能力計算は、営業所またはアイラ・カスタマーセンターにご相談ください。
温水循環装置についてはこちらもご覧ください。
- 注意
-
- ※温水循環装置HS型シリーズはヒータ加温のみですが、撹拌モータからの伝熱や撹拌熱がプラスされます。
- ※HS型シリーズは室温+15℃以上でなければ温度コントロールができません。HS-1(200V)型については、室温25℃以下の場合に液温が安定しない場合があります。
- ※循環先や循環経路で放熱がなければ撹拌モータからの伝熱や撹拌熱で徐々に温度上昇してしまう場合があります。
凍結乾燥機(フリーズドライ)
装置の真空度を確認します。
乾燥進行中はサンプルの水分が昇華することによって装置内の圧力(真空度)が上がっています。乾燥が終了して昇華する水分が無くなると装置内の圧力は下がり、無負荷時の真空度に戻ります。サンプル内の結合水を昇華させて、より水分の少ない乾燥試料を得るためには、この状態でさらに数時間運転を継続してから終了させます。
サンプルの量や使用容器の形状での選定となります。
一度に処理をするサンプルの最大水分量を考慮して、機種を選定してください。
サンプルを入れる容器形状によって、多岐管や棚(ドライチャンバー)などのオプションが別途必要になります。小型機種の場合には予備凍結槽や真空ポンプなどその他にも必要なオプションがあるので、カタログの組合せガイドページの記載内容に従って必要なオプションを選定してください。
凍結乾燥機に使用している油回転ポンプ内のオイルは使用するに従って劣化します。混入した水分、溶媒による濃度、粘性、蒸気圧の変化や発熱による変性などにより内部のシール性が悪くなったり、到達圧力に影響が出たりします。また、錆びやスラッジの発生により機械的な故障を起こす原因にもなります。オイルの色や真空度の悪化などを目安に、定期的なオイル交換が必要です。
サンプル試料を凍結乾燥瓶やフラスコで予備凍結する際は、乾燥効率を上げるためにサンプルを容器内壁に薄く氷結させ、表面積を大きくすることが重要です。表面積を大きくすることにより、同じ体積でも昇華する面積が拡大し、乾燥時間が短縮できます。そのためのオプションとして、「プリフリーザー(試料容器回転装置)PFM-1000型」があります。
予備凍結についてはこちらの動画も参照ください。
凍結乾燥瓶 新旧タイプ早わかりのページをご確認ください。
恒温器
着霜量にご注意ください。
特に夏や梅雨時に、10℃以下の低温域で使用される場合、大気中の水分を吸収して着霜量が多くなり、冷えが悪くなるので、定期的なデフロスト操作をお奨めします。着霜量が多くなると、装置を停止したり、強制デフロストを行なった際に結露水を受ける容器から水が溢れることがあるのでご注意ください。
恒温器には、機種により「可変式独立過昇防止器」および「可変式独立過冷却防止器」が装備されています。装置の温度調節基板には“温度上下限警報”などの安全機能やアラーム表示機能などが付いていますが、万が一これらの基板上の安全機能が働かない場合や基板そのものが故障した場合は、温度の異常により生体試料の過熱や損傷を引き起こす恐れがあります。温調基板とは別に、過昇防止器・過冷却防止器を備えることで温度暴走を防止できます。通常は、使用温度に対してそれぞれ10℃程度の幅を取って設定してください。
1ヶ月以内を目安にしてください。
湿球ウイックの交換は設定温度・湿度や水質によって異なります。ウイックパンの水の汚れや湿球ウイックの汚れを随時確認をしていただき、汚れがあれば交換してください。また汚れが見られなくても、1ヶ月を目安として交換することお奨めいたします。
湿球ウイックは製品コードNo.205190 1ダース入りでご用意しています。
エタノールで拭いてください。
70~80%濃度エタノールを庫内、扉の内側、ドアパッキンなどに吹付けて、ラップや紙タオルなどで暫く覆い、エタノールを浸漬させた後に拭き取ることでかなり改善されます。必ず運転を中止して実施してください。強制循環タイプの装置の場合は庫内以外の空気の循環経路にもカビが生えている可能性があります。当社営業所に清掃の依頼をお問合せください。
簡単な換算式はありません。
照度(Lx)の数値が上がれば光量子束密度(μmol・m-2・s-1)の数値も上がるので、一見比例関係に見えますが、換算は簡単にはできません。照度センサ、光量子センサそれぞれで測定する必要があります。
型式・シリアル番号・冷媒の種類
機器本体に貼られている製番シールをご確認ください。
型式、シリアル番号、冷媒の種類が確認できます。
その他のご質問
対応製品は、総合カタログに「バリデーション対応製品」と明記されています。
また、バリデーションサービスの実施の流れは、「バリデーションサービス」ページをご覧ください。
PSEマークは、製品が日本の電気用品安全法に基づく安全基準を満たしていることを示す証明です。当社の理化学製品では、定量送液ポンプや乾燥機、撹拌機、冷却水循環装置が対象(一部の製品)となっており、これらの対象製品は電気用品安全法に対応していますので、安心してお使いいただけます。詳しくはこちらから。
お問合せ
本件に関するお問合せは、
お問合せフォームよりお願いいたします。